奇跡なのかもしれない 成井豊
「サヨナラだけが人生だ」と言った人がいたが、
別れるためには出会わなければならない。
サヨナラの数だけ、ハジメマシテの数がある。
つまり、「ハジメマシテだけが人生だ」とも言えるわけだ。
僕が生まれてから、今年で四十二年。
その間に、実に様々な人と出会ってきた。
家族、親戚、幼稚園から大学までの同級生、
教員時代の同僚、教え子、劇団の仲間、お客さんなどなど。
ざっと計算してみたら、なんと二千以上の人に出会っていた。
その中で、ちゃんとサヨナラを言って別れた人はあまりいない。
いつの間にか会わなくなった人の方がはるかに多い。
一方、いまだにお付き合いしている人も数百人いるわけで、
要するに、サヨナラよりハジメマシテの方が多いのだ。
まあ、これはあくまでも、生きている間の話で、
死ぬ時は、一気にサヨナラの数が増えるのだけれど。
ところで、地球上には現在、六十四億の人間がいる。
日本だけでも、一億以上。
僕が出会った二千人の日本人は、日本の人口の五万分の一。
僕は西川浩幸と、五万分の一の確率で出会ったのだ。
西川の背後には、出会わなかった四九九九九人がいるのだ。
そう思うと、まるで西川と出会えたことが、
奇跡のような気がしてくる。(いいか悪いかは別にして)
春は出会いの季節だと言う。
今年も僕は、何人かの人にハジメマシテと言うだろう。
その一つ一つが奇跡だと思うと、なんだかワクワクしてくる。
『我が名は虹』の舞台は、元治元年五月の京都。
そこで、一人の浪人が一人の少女と出会う。
これもまた、一つの奇跡なのかもしれない。 |

CAST(予定)
菅野良一 細見大輔 岡田達也
西川浩幸 坂口理恵 岡田さつき
篠田剛 岡内美喜子 温井摩耶
畑中智行 實川貴美子 左東広之
A 大木初枝 石原善暢
B 青山千洋 松坂嘉昭
★キャスト変更のお知らせ★
Bキャストの藤岡宏美は体調不良のため降板することになりました。また、Aキャストの温井摩耶がシングルキャストに変更になりました。どうぞご了承ください。
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