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連載企画 流星ワゴンはこうして作られる第6回 成井豊 親と子、それぞれの家族の姿

阿部
今回の物語には、永田一雄と広樹、永田忠雄と一雄、橋本義明と健太、という3組の父と子が出てきますが、成井さんが一番感情移入してしまう親子ってありますか?
成井
初めて読んだ時は、永田と忠さんの親子で、永田の方に自分を置き換えて読んでた。でも、今は永田と広樹の関係で、永田の父親としての目線で考えちゃうね。読む時期によってやっぱり目線が変わってきてるんだね。ちょうど今、うちの息子が小学5年生で、中学受験が近づいてきてるのよ。だからかなり広樹と重なるんだよね。
成井豊
阿部
それはまさにですね。
成井
この作品の中に出てくる親子って、3組全部、親子関係に失敗してるんだよね。でも、それでダメかって言うとダメじゃないじゃない?どの親子にもそれぞれにおもしろさがある。それがいいところなんだよね。父と息子の関係がすごくうまくいっていて、100%幸せ一杯、なんて成功した親子は、きっといないと思うんだ。誰しも、何かうまくいかない部分ってきっとある。作品の中に「父と息子がどうして同い年になれないんだろう」っていうセリフがあるけど、本当にそうだよね。親子っていうのはどうやったって20歳以上年齢が離れていることが前提だから、うまく行くはずがない。そこがおもしろいなぁと思う。苦しまざるを得ないんだよ。なので、観てくれるお客さんもこの3組の親子、どれかに共感できるんじゃないかな。
阿部
3組の中でも、橋本さん親子のエピソードって、このお芝居の中でもすごく幸せな気持ちになれるポイントですよね。もちろん、橋本親子が抱えている問題もすごく大きいんですが、自分の演じる永田の経験することがずしんと重い分、この2人のやり取りにすごく救われるんですよね。
阿部丈二
成井
いいスパイスになってるね。
阿部
では明日は、人生の分岐点について聞いてみたいと思います。