作・演出 成井豊+真柴あずき

CAST(予定)
小川江利子 大内厚雄 前田綾 津田匠子 真柴あずき 篠田剛 中村恵子 三浦剛 筒井俊作
GUEST 川原和久(劇団ショーマ)

music by Spiral Life

東京公演
4月24日(土)〜5月16日(日)
シアターアプル

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神戸公演
5月22日(土)〜5月30日(日)
新神戸オリエンタル劇場

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はじめに

4歳ぐらいから小学校を卒業するまで、ピアノを習っていた。いとこが弾いていたピアノに憧れて、自分もやりたいと親に頼み込んだのだ。でも、練習はさぼってばかりだったから、ちっとも上達しなかった。
大学時代、同じクラスに、ピアノの得意な友人がいた。お寿司屋さんの娘で、曲がったことの嫌いな、快活な人だった。私は彼女が大好きだった。家へ遊びに行き、ピアノを聞かせてもらったことも何度かある。楽譜も見ずに弾く彼女を、それまでの努力を、私は尊敬した。彼女は、辛い時や悲しい時、 疲れるまで鍵盤に向かうのだと言っていた。指が動かなくなる頃には、いやなことは消えてしまう。ピアノは彼女を勇気づけてくれる、大事な存在なのだと。
もう、何が原因だったのか記憶にないのだが、その彼女と喧嘩をしてしまった。仲直りしたかったが、すぐには無理そうな気がして、つい尻込みした。ちょうど同じ時期に、私は演劇サークルに入り、授業の出席率も落ちていき、結局、彼女と言葉を交わす機会を作れないまま、卒業を迎えた。 今となっては、彼女の連絡先もわからない。
街を歩いていて、どこかからピアノの音色が聞こえると思い出す。憧れた癖にがんばらなかった自分と、つまらない諦めで失ったものを。
悔やむ代わりに、私がやりたいことは一つだけだ。彼女にとってのピアノのような作品を作りたい。今、目の前にいる人のために。これから出会う誰かのために。

真柴あずき

STORY

ピアノ教師のヒトミは、交通事故に遭い、自分の意志では動けない体になってしまう。ヒトミを見守り、支えになろうとする恋人・小沢。しかしヒトミは、小沢の思いを拒絶する。
半年後、ヒトミは医師から「ハーネス」の話を聞く。「ハーネス」をつければ、もう一度、ピアノが弾けるようになるかもしれない。ただし、リハビリは想像以上に厳しいものになるだろうと。
更に半年後。自由に歩き、文字を書くこともできるようになったヒトミ。しかし、なぜかピアノには触ろうともしない。そんなある日、ハーネスの欠陥が発見されるーーー

photo by  山脇孝志
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