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KATOs COLUMN 加藤昌史コラム「観終わってから読んでください」

演劇集団キャラメルボックス 製作総指揮 加藤昌史

 今、これを読んでくださっているあなたは、『きみがいた時間 ぼくのいく時間』、『フォーゲット・ミー・ノット』、どちらを観終わったところでしょうか。今回交互に上演している2作品には、「クロノス・スパイラルを巡る物語」というだけではない、緊密な繋がりがあります。
映画やテレビドラマではこういうこともあるかもしれませんが、生身の人間がその場で演じる「演劇」という表現形態でこんなことは滅多に行われない、いや、やろうと思ってもやらないことだと思います。
 片方に出てきたあの人は、もう片方では……?!
 帰宅されてから、「もう1本をどうするか」について、じっくりご検討ください。近々、再び劇場でお目にかかれることを楽しみにしておりますっ。

 さて、今回の「120分2作品を同一出演者で2本立て」という企画は、昨年同時期に上演した『クロノス』と『パスファインダー』の二本立ての後、出演予定者の間から出たアイディアでした。
 昨年は「30周年だから、梶尾真治さん原作の作品の新作舞台を成井豊が書き下ろす」という前代未聞のチャレンジをしたのですが、特に「挑戦」ということは前面には出さずに上演しました。そして今年、31年目に入ったキャラメルボックスが何をするか、ということをみんなで話し合った結果出た結論は「劇団にしかできない、劇団だからこそできることをしよう」ということでした。そのためには、今までと同じことをしていたのではだめだ、自ら過酷な状況に身を投じなければ、という方向にみんなが舵を切ったのです。

 これは、生身の人間が行う企画としてはあまりにも健康面や体力面でのリスクが高く、思いついたとしてもプロデュースサイドが実行には移さないのではないかと思います。しかし、31年目のキャラメルボックスの最初の公演を創る14人のメンバーはその道を選びました。



 キャラメルボックスの次回公演は、5月。昨年『駆けぬける風のように』という作品でコラボレーションさせていただいたワタナベエンターテインメントの俳優集団「D-BOYS」と、今度はこちらが主軸でがっぷり四ッに組んだ公演を行います。作品はなんと、4度目の再演となる『また逢おうと竜馬は言った』。溌剌としたD-BOYSのメンバーを、岡田達也・大内厚雄を中心としたメンバーが迎え撃ちます。
 そしてそのスプリングツアーの前にもう一本、我々ネビュラプロジェクトではプロデュース公演として『ナミヤ雑貨店の奇蹟』も上演。キャラメルボックスの成井が脚本・演出を務め、劇団から7人も出演しますが、大阪でお世話になってきた劇場「シアターBRAVA!」の閉館記念公演として制作を依頼された仲村和生プロデューサーが企画した「外部公演」です。こちらも、フレッシュなメンバー揃いですのでお楽しみにっ!!

[2016.2.20. Katoh Masafumi]

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